単価を上げるための“メニュー設計と見積りの型”
導入:作業量は増えるのに、収入が増えない壁
副業を続けていると、多くの人が同じ壁にぶつかる。「作業量は増えているのに、収入は横ばい」——それは努力不足ではなく、“収益の設計”が無いからなんだ。単価が決まる仕組みを持たないまま仕事を続けていると、同じ作業でも金額がバラつき、結局「安く請けて疲弊する」パターンに陥りやすい。
この壁を突破するカギは、メニュー設計と見積りの型にある。つまり「自分が提供する価値を階段状に整理し、相手に選ばせる」こと。これさえ整えば、無理に値切られたり、“言い値”に振り回されることはなくなるんだ。


単価の階段とは?
単価アップは“運”ではなく設計で決まる。副業者がやりがちなのは「作業時間=金額」と考えること。でも、それでは際限なく時間を売るしかなく、消耗するだけなんだ。
正しい発想は、「メニュー化+付加価値」で単価を伸ばすこと。たとえば——
- 記事執筆(1本) → 記事+画像セット
- 記事+画像 → 記事+画像+SEO設計
- さらに → 記事+画像+SEO+投稿代行
同じ執筆でも、“付加価値”を階段状に積み重ねることで単価は自然に伸びる。これが単価の階段だ。

メニュー設計の基本
単価を守る第一歩は、自分のサービスを階段状に整理することだ。これを「メニュー設計」と呼ぶ。具体的には以下の3段構えにするとわかりやすい。
- ベース:最低限の納品(記事単体、画像単体)
- スタンダード:+付加価値(装飾、SEO、構成図など)
- プレミアム:+仕組み化(自動化、マニュアル付き、改善提案)
この3段階を示すだけで、クライアントは「どのプランを選ぶか」直感的に判断できる。選ばせる設計こそ、プロの交渉術だ。


見積りの型
見積りは「時間」ではなく、価値 × 再現性で算出する。時間で見積ると安売りに繋がりやすいからだ。だからこそ“型”が必要になる。
基本料金 + オプション加算 + リビジョン回数を明示
納期短縮 → 追加費用を必ずルール化
これにより、価格交渉で不利になることはなくなる。見積りは単なる数字ではなく、あなたを守る防具なんだ。


よくある失敗と改善
副業者がよく陥る失敗は、次の3つだ。
- 安く請けすぎて疲弊する
- 見積りに曖昧な表現(“要相談”だらけ)
- 契約外の修正依頼を無償対応してしまう
改善策はシンプル。SLA(サービスレベル合意)のひな形を導入し、オプション価格を事前提示することだ。これだけでトラブルは激減する。
成果物&演習
今日の到達点は「見積りテンプレを自分仕様に作ること」。
- 成果物:見積りテンプレ×3(記事/画像/簡易自動化)
- 演習:サンプル案件(記事作成)に対して「ベース/スタンダード/プレミアム」の3段階見積りを作成する
単価は運ではなく、設計で決まる
階段を設計し、盾となる見積りを整えた者だけが、収益を安定させられる。単価は“交渉”ではなく“仕組み”で守るものだ。

