「セットで安く」は本当?通信費見直しの新常識


そもそも「セット割」ってどういう仕組み?
格安SIMと光回線のセット割とは、同一事業者または提携事業者が提供する通信サービスを一括契約することで、月額料金が割引される仕組みです。たとえばOCNモバイルONE×OCN光や、BIGLOBEモバイル×BIGLOBE光などが代表例です。
しかし、総務省の「電気通信サービスの契約数と実利用状況(2024年)」によると、セット割を利用したユーザーのうち「結果的に通信費が高くなった」と答えた割合は14.2%にのぼります。
落とし穴①:月額割引よりも回線料金が高いケース
実際によくあるパターンが、格安SIM側の月額が220円割引される代わりに、光回線の料金が通常よりも1,000円以上高く設定されているというケースです。
例:OCNモバイルONEで月額220円引き → OCN光の月額が通常より1,100円高い


落とし穴②:契約期間の縛り&違約金
多くのセット割プランは「2年縛り」「3年自動更新」などの長期契約が前提。総務省の調査では、「違約金発生を事前に理解していなかった」と回答したユーザーが22.5%も存在しています。
BIGLOBE光では解約金が最大10,450円に設定されており、引っ越しや乗り換えのタイミングで思わぬ出費になることも。
落とし穴③:通信品質は必ずしも最適ではない
安さ重視で選んだSIMが、昼休み(12:00〜13:00)の時間帯に極端に遅くなる…ということも。
MMD研究所(2024年3月)の調査によると、主要格安SIMの中には「昼休みの速度が0.5Mbps未満」となる事業者も複数確認されています。
📊 通信費を最適化するなら、月額・速度・縛り・違約金・サポート品質の“5項目”を必ず比較しましょう。
じゃあ実際どこがオトク?ジンが選ぶセット割3選
① OCNモバイルONE × OCN光
月額550円引き。ドコモ回線で通信も安定。OCN光は比較的全国エリアが広く、サポート体制も整っている。ただし2025年時点では「新規受付終了」の可能性があるため注意。
② BIGLOBEモバイル × BIGLOBE光
月額220円引き。UQベースで速度も平均的。工事費無料キャンペーンや家族割と併用すれば実質メリット大。
③ IIJmio × 提携ひかり回線
セット割はないが、SIMも光もそれぞれ安いため、合算の実質コストで見ればトップクラス。縛りなしで乗り換えしやすい点も高評価。
比較マトリクス|月額・縛り・品質ざっくり表
事業者 | セット割額 | 縛り | 通信安定性 |
---|---|---|---|
OCN | ▲550円 | 2年 | (平均50〜70Mbps) |
BIGLOBE | ▲220円 | 3年 | (平均20〜30Mbps) |
IIJmio | なし | なし | (昼夜安定/実測50Mbps前後) |


「安くて便利」は、比較して選んだ人の特権
セット割はうまく使えばお得ですが、条件を理解せず契約すると逆に損をします。大切なのは「月額」だけでなく、「速度」「縛り」「解約条件」なども含めた“総合判断”。
目先の割引にとらわれず、あなたの使い方に合った通信環境を冷静に選びましょう。